VO2MAX(最大酸素摂取量)はGARMIN(ガーミン)の時計で簡単に計測することが出来ます。そもそもVO2MAXとは何か。日常生活の中ではあまり聞くことの無い言葉で、マラソンやロードバイクのためにGARMINの時計を使い出してから、VO2MAXという言葉を知った人も多いでしょう。僕もそうでした。
この記事では、VO2MAXとは何か。GARMINウォッチでVO2MAXを計測する方法、確認する方法、そして最大酸素摂取量の平均値、活用方法などをまとめて紹介してみたいと思います。
目次
VO2MAXとは
最大酸素摂取量は1分間に体重1kgあたり取り込むことができる酸素の量(ml/kg/分)を示し、「VO2max」(Volume〔量〕、O2〔酸素〕、max〔最大値maximum〕)と略記されます。(健康長寿ネット)
VO2MAX(最大酸素摂取量)とは、体内へどれだけたくさんの酸素を取り込めるかを示すものです。マラソンや自転車といった有酸素運動は、体内へ酸素を取り込み、その酸素を使って運動エネルギーを生み出しています。そのため、VO2MAXの値が高いほどマラソンや自転車といった持久系スポーツにおいて有利となります。
GARMINでVO2MAXを計測する方法
GARMIN(ガーミン)の時計でVO2MAXを計測することが可能です。本来、VO2MAXを測定する場合、専用施設で呼気ガスを分析するためのマスクを装着した状態でトレッドミルや自転車エルゴメーターを使用する必要があります。GARMINの時計があれば、そういった面倒なことはしなくても自分のVO2MAXを把握することが出来ます。
GARMINでVO2MAXを計測する上で、何か特別なことをする必要はありません。ガーミンウォッチを使ってランニングをするだけで自動的にVO2MAXを計測することが可能です。
GARMINでVO2MAXを確認する方法
ガーミンで計測したVO2MAXは、ガーミンウォッチですぐに確認することが出来ます。走り終わった後にもVO2MAXは表示されますが、それは初めてVO2MAXを計測した場合やVO2MAXの数値に変化があった場合のみ。基本的に変化が無い場合は、トレーニング後に勝手に表示されるものではありません。
そのため、現状のVO2MAXを知りたい場合は、自分でチェックする必要があります。まずは、ガーミンのホーム画面で、右上のスタートボタンを押します。次に左下の下方向のボタンを押します。
下方向のボタンを押すと「アクティビティ設定→トレーニング→履歴→マイデータ」と進むので、マイデータのところで右上のスタートボタン(決定ボタン)を押します。次に左下の下方向のボタンを押すと「リカバリーアドバイザー→VO2MAX」と進むので、VO2MAXのところで右上のスタートボタン(決定ボタン)を押します。
すると、現状の自分のVO2MAXを見ることが出来ます。もちろん、スマホのアプリ「GARMIN Connect(ガーミン・コネクト)」でもVO2MAXを確認することが出来ます。
VO2MAXの平均値
VO2MAXの平均値を示す公式データはありませんが、自分のVO2MAXがどのぐらいのレベルに当たるのかを知る場合にガーミンのVO2MAXの年代別レベル表が役に立ちます。下記に紹介しているのが、そのレベル表(男性・女性)です。標準はほぼ「平均値」と捉えて良さそうで、それよりも上だと平均値よりも高いと考えれます。
男性
年齢 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
---|---|---|---|---|---|---|
極めて優秀 | 55.4 | 54 | 52.5 | 48.9 | 45.7 | 42.1 |
かなり高い | 51.1 | 48.3 | 46.4 | 43.4 | 39.5 | 36.7 |
高い | 45.4 | 44 | 42.4 | 39.2 | 35.5 | 32.3 |
標準 | 41.7 | 40.5 | 38.5 | 35.6 | 32.3 | 29.4 |
女性
年齢 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
---|---|---|---|---|---|---|
極めて優秀 | 49.6 | 47.4 | 45.3 | 41.1 | 37.8 | 36.7 |
かなり高い | 43.9 | 42.4 | 39.7 | 36.7 | 33 | 30.9 |
高い | 39.5 | 37.8 | 36.3 | 33 | 30 | 28.1 |
標準 | 36.1 | 34.4 | 33 | 30.1 | 27.5 | 25.9 |
GARMINのVO2MAXの精度
おそらく、多くの人がガーミンレベル表の「標準」よりも上だと思います。僕の場合は30歳でVO2MAXの値が56でした。ガーミンのレベル表に合わせると一番上の「極めて優秀」という部類に含まれることになります。
ただし、このGARMINのVO2MAXの値はそれほど精度の高いものではないと思っています。その理由は、このVO2MAXの数値を元に算出している予想タイムが速すぎるからです。僕の現状は、客観的に考えてフルマラソン4時間~3時間45分あたり、頑張っても3時間30分あたり。さすがに予想タイム「2時間56分32秒」というのは速すぎ。
GARMINのVO2MAXは腕時計をつけるだけで計測出来る、あくまでも簡易的な計測によるものです。専門施設で計測した場合に比べると、やはり精度はかなり劣ると思います。SNSやブログ等をチェックしてみても、ガーミンのVO2MAXは本来より高めに数値が出ているようです。
GARMINのVO2MAXは上がったり下がったりする
スマホアプリ「ガーミン・コネクト」では、GARMINで計測したVO2MAXの推移を確認することが出来ます。確認方法は、アプリのホーム画面から右下にある「詳細」をタップし、「パフォーマンス統計→VO2MAX」と進むことで4週間、6カ月、12カ月のそれぞれ3つの期間での推移を確認することが出来ます。
VO2MAXは練習を重ねるごとに持久系能力が上がり、数値が上がるのは分かるのですが、日々の練習の中でもGARMINのVO2MAXは下がったりします。
今までの経験上、GARMINのVO2MAXが上がるのはスピード練習をした時。インターバル走や速めのペース走をした時などに上がる傾向があります。逆にLSDやゆっくりペースのジョグをした場合はVO2MAXが下がる傾向があります。
短期的な上げ下げは本来のVO2MAXが上げ下げしたというよりも、GARMINの中での数値が精確に現状を把握出来ずに揺れ動いただけなので、VO2MAXの短期的な変化はあまり気にしない方がよさそうです。
VO2MAXの活用方法
GARMINで計測したVO2MAXはどう活かすのか。VO2MAXはフルマラソンやハーフマラソンのタイム同様にランナーとしての能力を示す重要な指標です。そのため、ランナーとしての現状のレベル確認や自分の成長具合を実感するのに役立てるのが一番です。
また、マラソン大会では本来以前の自分に比べて走力はかなりついているはずなのに、高い気温、強い風、体調不良でベストタイムを出せないこともあるでしょう。そういった時、タイムだけ見ると全然成長していないとガッカリしてしまいますが、VO2MAXは確実に上がっているはずです。